拝啓、カミサマ【短編】
「そんな目を見ると、確かにいつもの目にも生気があったのだと実感するな」
身を起こすと、ぶらりが、動いていた。
生きて、
私に、触れていた。
「あ…ぁ……うぁ…」
何を言う気もないのに、声だけが、出てくる。
あ……苦しい。
「そんな顔をされると、君の中のそれなりの位置に自分が居ると思える。
悪くないものだな」
笑ってる。
笑ってる。
ぶらりがぶらりがぶらりが笑ってる…!
「あ……ぁ……ぁ…っ」
あぁ…
「かみさま……」
ぶらりは、独りにはしなかったよ。