桜の雨~誓い 次世代編~
ロビーへたどり着くと、
依夏が走ってきた。

「さくら!何やってたの!?
電話もメールもしたのに
返ってこないし…。」

さくらはそれには答えず、
依夏に訊いた。

「パパは?」

「意識は無いけど、
ママと伯父さんが
側についてるよ。
会いに行く?」

さくらは頷き、
病室までの階段を駆け上がった。

ノックもせずに病室へ入り、
さくらはベッドの上の
圭吾を見た。

一瞬たりとも目を離さなかった。

目をそらしたら、
圭吾に失礼な気がして。
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