桜の雨~誓い 次世代編~
目の前には、圭吾を心配そうに
見つめる千依と伯父、
それから看護師さんが居た。

入ってきたさくらに
気づいたのか、千依が言った。

「来たわね。
少し前からずっと
熱が下がらないの。」

千依の表情は、付きっきりで
看病をしていたせいか、
少し疲れているように見えた。

「ママ…。
パパはあたしが見てるから、
休んできて。
ひどい顔してるよ。」

「…ありがとう、さくら。
でも、圭ちゃんの側に
ついていたいから。」
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