桜の雨~誓い 次世代編~
どれくらいの時間が
経っただろうか。

依然として
圭吾の意識は戻らず、
側にある機械の波形が
段々弱まっているのが
見てとれた。

その時だった。

「…ち…より…。」

途切れ途切れではあったが、
圭吾が千依の名前を呼んだ。

「ママ!!」

さくらは千依を側に呼び、
圭吾から手を離した。

二人だけにしてあげたかったのだ。
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