桜の雨~誓い 次世代編~
「…馬鹿、大丈夫だよ。」

そうは言ったものの、
やはり圭吾も内心では
怯えていた。

「だけど…嫌な予感がするの。
圭ちゃんが
居なくなっちゃい
そうな予感…。」

千依は小さく震えていた。


圭吾はそんな千依を抱き締めた。

「どんなに辛い状況も、
2人で乗り越えて
いくって約束しただろ?
…たとえ成功率が
低くたってなんだって、
やってやるよ。
後戻りが出来ない事くらい、
ちゃんと解ってる。」

「圭ちゃん…知ってたの?」

「昼間、話してただろ?
まだ起きてたから
聞いてたんだよ。」

「そっか…。」

千依は下を向いた。
< 32 / 158 >

この作品をシェア

pagetop