桜の雨~誓い 次世代編~
その時、玄関のドアが
閉まる音がした。

母親が帰って来たらしい。

部屋から出ると、鉢合わせた。

「おかえりなさい。」

「…帰ってたの。」

「うん。」

「葉月はまた夜遊び?
たまには帰って来るように
言いなさいよ?」

「解ってるよ…。」

そうは言ったものの、
これには悠斗も
困り果てているのだ。

言ってもウザいと
言われるだけだ。

今さら変わらない。


「…明日、友達の所で
晩御飯食べるから。」

「…あんた、友達居たの?
初めて聞いたわ。
あんまり遅くならないのよ?」

「解ってる。」

悠斗はこれ以上母親と
会話するのが嫌だったので、
部屋に引っ込んだ。
< 64 / 158 >

この作品をシェア

pagetop