桜の雨~誓い 次世代編~
翌日、さくらは
学校が休みだったので、
圭吾の部屋に行き、
今の気持ちを伝えていた。

「まだ、正直迷ってるんだ。
将来の事。
もし、店を継ぐとして、
パパに教わる事が
山ほどあるなら、
今のうちに
習っておきたいとは思う。」

「さくら…。」

「でも、今まで
軽いお手伝い感覚で
やってきた以上の事が
求められちゃうなら、
継がない方が良いのかなって。
パパ、どう思う?」

「どうも何も、さくらはちょっと
堅苦しく考えすぎだと思うよ。」

「え?」

「だから不安に
思っちゃうんだろう?
継ぐって事を難しく考えすぎて、
頭がパンパンになってるんだよ。
もっと楽に考えてごらん。
肩の力を抜いて、
僕が教えられる限りの事は
しっかりサポートするし、
千依だって居るんだから、
1人で社会に
放り出される訳じゃない。
僕だって店を継いだ時、
1人で何もかもやろうと
頑張ったせいで失敗したし、
周りのサポートは大事だよ。」

「失敗?」
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