好きな人は初恋から君へ




「ねぇ、羽山くんと
 何かあったの?」



ある日の昼休み
さすがに怪しく思ったのか
月ちゃんは私と秋人の
事を聞いてきた




「何もないよ?」




「嘘。いつも茜、茜と
 追い回してたのに
 ここ一週間まともに
 羽山くん近寄って来て ないじゃない」




「飽きたんじゃない?」
 

 
茜はパンをかじりながら言った




「飽きた、ね。
 茜はいいの?」




いいのって・・・




わかんないよ





だって秋人が何で
私を避けてるのかも
わかんないのに





「別に付き合ってる
 わけでもないんだし
 良いも何も……
 どうでもいいし」





「ふーん
 じゃそんなどうでも
 いい人を何で茜は
 心配そうな目で見てんの?」








見てる?








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