好きな人は初恋から君へ
「…へー図書館って初めて来たけど、凄いなぁ」
本の数はんぱないじゃん
「ちょっと、シカト?」
…えっ…私?
声がした方へ振り向いてみればふんわり甘い香り
目の前には栗色の髪に目はパッチリ二重、まつ毛はクリンと上を向き
鼻は低くもなく高くもなく唇はふっくらし
まるで…
「フランス人形?」
「あははっそれって褒め言葉?僕、男の子なんだけど」
「あ、いや、まぁ」
つい本音が出てしまった…。
「ねぇ、君1人?」
そぅ言って美少年は茜に近づいてくる
「連れが、いますんで」
茜は美少年が近づいてくるのに対して一歩二歩と後ずさり
「何で逃げるのー?」
「あ…あは?;」
「ねぇ遊ぼーよ」
「いや、だから連れがいるので」
何この人っ
確かに美少年だけど…
「えー遊ぼうよ」
笑顔が黒いし
怖い…
「お断りします!」
「ふーん…なら、仕方ないね」
グイッ
「ぎゃあ?!」
「あはは、ぎゃあって…色気なさすぎでしょ」
「っ!はっ離してぇ!」
茜は美少年に腕を捕まれ二三歩あった距離は一気に縮まり目の前には美少年の顔があった
「か〜わい♪顔赤いよ?」
「っ!」
なにこの人!
フランス人形みたいで可愛いな、なんて思ったけど!
ただのチンピラ?!
「ねぇ、名前なんてー…「おい、こら」
。