好きな人は初恋から君へ
「でもさ…少しは意識したろお前」
はい?!
秋人は何言っての!
「しないよ!」
「…」
何で黙るのさ!
茜は奥からこみ上げる怒りのようなイライラを感じた。
「秋人って何でそぅ私が男の子と絡むとそっち方面にいくの?!」
「は?」
秋人はピタリと足を止
め振り返って茜を見た。
「前だって、告白なんてされてないのに勘違いしちゃってさ!」
「なっあれは誰が見たってそぅ思うだろ!」
「でも今回は完璧自己妄想じゃん!」
「うっせーなぁ!ギャーギャーと!」
「はぁ?!何それ!」
「少しは大人しく可愛げある女になれねぇのかよ!」
ブチっ――――
大人しく可愛げある女?
上等じゃん。
それがあんたの理想ってわけね?
でもね、
「馬鹿!自己妄想野郎!」
ガーンッ
「いってぇー!!」
茜は手に持っていた飲み物を秋人のスネへと命中させ全力で1人来た道を走って行った。
私は好きな人のために性格を変えられるほど器用じゃいのよ!
。