好きな人は初恋から君へ


「で、何か用?俺たち忙しいんだけど」



「えっとね、写真一緒に撮ってよ!」



もぅ1人のボブヘアーの女が自分の携帯を取り出しながら言い寄る。



「は?嫌だ。帰るぞ明」

「うん」



「えー良いじゃん!減るもんじゃないんだし!」


カール女は秋人の腕に自分の腕を絡ませ引き止める。



キツいくらいの香水の香り。気分が悪くなりそうだ。


おまけに化粧は濃いし最悪だろ。



「離せよまじで」



「いーや!」



「ねぇ明は彼女いんのー?」


「…」



明の顔色も先程よりも悪く見える。
よほど嫌なのだろう。


まぁ、明はいわゆるギャル系が苦手だからな。



「秋人…」


「わかってる。帰ろ」



秋人はバッと絡まる腕を振り払う。



「ひゃっ!」




「じゃーな。先輩方」






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