好きな人は初恋から君へ


商店街の中を走り続け、しまいには商店街を抜け出し近くの公園まで来てしまった。



「はぁ…ぐふっ」


「大丈夫かよ?!」



走りすぎてか、茜は座り込み咳き込む。



「う…ん…はぁ…っ」



「ったく。で、何でいたんだ?」


聞いて後悔した。


「うぐっ…通りかかっただけで」



そうだ。こいつは、吉田海とデートしてたんだ。

それを知っていて
俺は商店街に足を向けた。


つまり、嫉妬したんだ。俺だってまだ
まともなデートした事ないのにって…



あいつの初めては俺がもらいたかったんだ。






「秋人?」



「…」



今日は初めて会話した。

今日初めて近くに感じた。








「俺、好きだわ」



「えっ」





「あー、俺の負け」








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