好きな人は初恋から君へ



茜自信、自分で何を言っているのか分からなかった。



でも、海は何となく分かっていた。



茜ちゃんは…


どこが、好きとかじゃないんだ。
あっくんの全てが好きなんよね…。


胸がズキズキじゃなくて押しつ潰されそうな感じだ。


きっと…



僕にとって、茜ちゃんは


気がある女の子じゃなくて



好きな女の子だったんだ。


海は今日のためにセットした髪をクシャクシャと手でした。




『…海』



『……えっ』



『名前で呼んでよ』




『か、い?』


こんなタイミングで自分の恋心に気づくなんて…

僕も結構、馬鹿だなぁ



『うん。もぅ一回』




『かい』




『……うん。ありがとぅ』



好きだなんて言わない。
頑張れなんて言えない。


よく漫画とかドラマでは、好きな人が幸せなら自分もー…なんて事言ってるけど。



全然、幸せじゃないじゃん。



ただ痛いだけ。





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