好きな人は初恋から君へ
まさかの保留?


「あきっ…ひとぉ!」


走りながら叫ぶのは無理がある!



でも、ここで走るのを止めてしまったら駄目な気がする。



茜は全身の力を足に込めて…



ガシッ



「待ってって…はぁ…はぁ…」



秋人の制服の裾を掴んだ。


それによって
秋人の足は止まった。
しかし、前を向いたままこちらを振り向かない。



「ねぇ」



「…」



「ねぇってば」



「…」



「…シカト……すんなぁぁああ!!」



ガツ――ンッ


「ッッ?!!いっつぅー…」



茜のつま先蹴りが見事に秋人の脹らはぎに命中した。



その突然の痛さに
秋人は脹らはぎを押さえ込みギッと茜を睨んだ。



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