好きな人は初恋から君へ



「匂いって、そりゃ
 香水なんじゃないの?」




「うん。多分」



結構好きな
香りだったかも・・・。






って!!
  

私、変態みたいじゃん!!;







「でもこの事
 ファンクラブにばれたら大変だよね」




月ちゃんがボソッと
言った言葉に
肩がビックと跳び跳ねた




”ファンクラブ”



「大変・・・だよね」





「・・・。
 まぁ、でもさ!
 ばれなきゃ良いんじゃん?
 さすがに、あの羽山でもさ茜とキスしました〜なんて言わないでしょ?」





うん・・・そうだよ!



「そうだよね!!」




「そうそう♪」

  

いくらなんでも
羽山秋人も


いつ、どこで、誰と

キスしたなんて
他の人に言うわけないよね!




安心したせいか
タイミング良く茜の
お腹の虫が鳴った



そして
持参していた
弁当を一気にたいらげた







でも・・・。



甘かったんだ・・・・・




たしかに持参していた
お弁当のおかずとして
入っていた卵焼きは甘かった。



でも
もっと甘かったのは
私自身の考えだったんだ。



このあと
その事を嫌とゆうほど
奴に思い知らされたんだ・・・。






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