制服のニオイは恋の予感
私は玄関脇の棚から、お母さんのガーデニング用のシャベルを持ってビニールに入れた


「あっ!シャベルいるなぁ」


「まさか、忘れたの?」


「どうせ俺ん家通るだろ?」


私が大貴の家の前で待っている間、大貴はオバサンからシャベルを借りていた


オバサンは外でガーデニング中


「古墳に行くの?」


「ああ…」


「変なトコ、掘っちゃだめよ?」


「わかってるよ!」


「遥ちゃん、ごめんね〜大貴、ワガママだから」


オバサンはガーデニングの途中で私のところまで来て、そう言った


「いえ…」


「行くぞ!」


「い、いってきます」





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