制服のニオイは恋の予感
感情的になった私は涙を堪えることが出来なかった


「忘れ物持って、早く帰れよ!」


若村君はそう言って、大貴を教室から追い出した


ごめんなさい若村君


私が若村君の制服を着ちゃったから、こんなことになっちゃって


私は床の上にしゃがみ込んだまま動けなかった


動けば泣いてるのがバレる


ううん…


もうきっとバレてるね


若村君が近付いてくる


「若林…」


優しく私を呼ぶ声に、余計涙が流れる


「泣くなよ…」





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