制服のニオイは恋の予感
「やっぱり無理か?伊藤に言ってこようか?」


「ううん…大丈夫…」


私は深く息を吸い込んだ


鉛筆を持って下書きを始める


気にしなかったら大丈夫


そう自分に言い聞かせようとした


それでも涙は止まらず流れるばかり


若村君…優し過ぎるよ…


余計、好きな気持ち、抑えられないよ


「ホラ…」


「私、持ってる…」


「いいから…」


若村君はハンカチで私の頬を伝う涙を拭ってくれた


やっぱり…大好き…


そう思うと大貴が許せない




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