制服のニオイは恋の予感
「ごめ…ん」


「私に近づかないで」


私は走って玄関のドアを開けてそのまま階段を上がった


「あら?遥?帰ったの?」


お母さんがリビングのドアを開けて、階段を見上げる


「うん。ただいま。明日テストだから勉強するから部屋に入って来ないでね」


私はお母さんの顔を見ずにそう、ウソをついた


顔を見られたらきっと何があったか聞いてくる


お母さんの子供に対する観察力は鋭い


部屋のドアを開けた私は鞄を机に置き、着替える前に絨毯に座り込んだ





< 223 / 391 >

この作品をシェア

pagetop