制服のニオイは恋の予感
口角を上げて意地悪な笑みしながら、照れる私を見る大貴


私は無視してリビングに下りて行った


ソファーに座り、冷えてしまったココアを飲む


大貴は立ったまま残りのココアを飲み干した


「遥、俺、帰るわ」


大貴はそう言って廊下に出た


私も追い掛けて廊下に出る


「ドコに帰るの?」


私はまた、大貴がいなくなると思うと胸が締め付けられるような気持ちになる


「家だよ?」


「オーストラリアは?」


「もう行かねぇよ?」





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