制服のニオイは恋の予感
大貴はまるで私を弄ぶようにからかう


「そろそろ本題に戻るぞ」


大貴は私が今、どんな気持ちかなんて、これっぽっちも気にしていない様子でシャーペンを持つ


「う、うん…」


メモ帳に地図の様なモノを書き出す大貴


私はしばらくそのペン先を見ていた


「この辺に古墳みたいなのあったよな?昔、二人で行ったとこ」


「あ〜それはコッチじゃなかった?」


私は何も考えず、指で大貴の書いた地図の上を指差した


「遥、覚えてんの?」





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