背中あわせのふたりは

Takuya



『お見合いでもしなさい』


実家の母からかかってきた電話に出た途端に、卓也の耳にそう届いた。


「…は?」


『だから、卓也もそろそろいい歳なんだから、お見合いでもして、結婚しなさいよ』


真意を理解することができず、卓也は首を傾げた。


「俺がそろそろいい歳なのは認めるけど、なんでいきないお見合いなわけ?」


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