背中あわせのふたりは


その上、彼女ははっきりした性格の持ち主だった。


彼女自身が言いたくないことは言わないが、誰もが言いたがらないことを、彼女はあっさりと言ってのける。


周囲は内心では納得するも、その彼女の言葉に納得してしまった自身を誤魔化すために、彼女を攻撃しはじめた。




まずは言葉で。


彼女の耳に届くように、悪口を言い出したのだ。


でも彼女は怯まなかった。


それがどうしたんだ、という態度を貫いた。


周囲はそれが気に食わない。


.
< 92 / 138 >

この作品をシェア

pagetop