春、恋咲く。〜旅立ちの日〜


━━拓斗&みなみ━━




「結局、愛理とは会えたわけ?」


「ん?まぁ、無事に…//」


「うわ〜、顔真っ赤にしちゃって。アンタに愛理とられたと思うと超ムカつく。」


「うるせーよ。何言ったってもう俺のなんだからな。」


「(偉そうなのも超ムカつく!)

てか、あんたさ、愛理にちゃんと話したわけ?あたしとのこと。」


「………」


「…うわ、最低。愛理がそれずっと勘違いして気にしてたの知ってるくせに。そんなノロマだと捨てられるよ。」


「…なっ、うっせーよ!言われなくても次会ったらちゃんと説明するし。」


「本当、しっかりしてよ?あたしだって未だに彼氏に疑われてるんだから、アンタとのこと。」


「お前の方こそちゃんと話してやれよ、彼氏のこと。もう2年も隠してんだろ?」


「わかってるわよ。最初っからアンタたちが上手く言ったら言うって決めてたんだから。」


「てか何で今まで隠してたんだよ、可哀想だろ。」


「アンタがうじうじしてるからじゃない!あたしだけ幸せだと愛理が悲しいかなって…。あたしの葛藤も知らずこのノロマが!」


「おま…っ、マジでムカつく!」


「ノロマはノロマじゃない。しかもアンタ、予防線まで張って。高校の推薦蹴って愛理の隣の高校にしたのだって長期戦狙いだったんでしょ。」


「(マジどっから調べたんだよ)」


「先輩から聞いたんだから。あそこのバスケ部って、合同練習とかでしょっちゅう高校同士で行き来があるんでしょ?
それなら愛理がバスケ続ける限り離れないもんね、ヘタレさん。」


「……だったらなんだよ。いいだろ、別に。フラれる可能性だってあったんだから。」


「フラれても追い掛けるつもりだったの?……未練がましいやつ」

「…っ、お前マジ死ね…っ!」


「拓に死ねって言われたって愛理に言っちゃお。愛理、言葉遣い乱暴な人って嫌いだから、拓フラれちゃうかもね!ふふっ」


「…〜っお前、マジ……〜っ!
(いつか絶対泣かしてやる!)」




〜そんなみなみと拓斗の力関係〜




         ━END━



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