それでも君が好き


「……っ!?」


わたしはバッと顔を背けた。

唇にビリリと痛みが走る。

多分今の衝撃で、切れたのだろう。


何、何なの。


「未羽……」


蒼太、どうしてそんな顔するの…─??

駄目だ。


理解できないよ。


蒼太が何考えてるのかが。



「未羽……あの、俺っ」


「ごめん蒼太」



わたしは蒼太の言葉を最後まで聞かずに走り出した。

蒼太は追いかけてこない。



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