日露戦争と栄養のはなし
そして日本はある時、やっぱり脚気に頭を悩ませていました。
今度は、軍に広がった脚気です。
それも、陸軍よりも海軍の方が、脚気罹患率が高くなりました。
兵隊千人に対して3,4百人。しかもその多くは死亡しました。
これには、政府も困り果てます。
戦争が起こっても、兵が戦えなくては話になりません。
というわけで、政府は脚気を解決する為に、様々な手を尽くしました。
まず、研究者は海軍の事を色々調べました。
イギリスでは、環境が悪いと健康も害されるという考えが既にあったので、
日本はまずそれを参考にしました。
海軍の休む部屋は、寒くないか、暑くないか、
湿度が高いんじゃないか、低いんじゃないかなど。
しかし、その考えは外れで、環境が多少変わったところで、
脚気は減りませんでした。
同時に、船の行き先が変わっても(寒い国/暑い国)、
脚気にかかる人の数に大差はありませんでした。