キミの手 キミの体温
「そんなの……約束しなくたってわたし、ずっと一緒に居るよ」
宝珠がわたしを必要としてくれたように、わたしにだって宝珠が必要なんだから。
だからわたしにも約束して欲しい。
もう独りで強がらないって。
「宝珠の中の辛い気持ち、わたしも一緒に持つから分けてね」
わたしはその為に傍に居るんだから。
黙ってわたしの言葉を聞いた後。
柔らかく笑った宝珠は昔と同じ、わたしの大好きな笑顔をしていた。