キミの手 キミの体温
わたしをずっと支えてくれた水希からの良かったねは、どんな言葉より嬉しくて。
「……バカ。言ったでしょ。わたしは千愛の味方だって」
「うん……ありがと」
泣きそうになったわたしにすかさず、ふわふわのハンカチを渡してくれる。
水希や周助が何度も背中を押してくれたから。
わたしと宝珠はまたこうして一緒に居られるようになったんだ。
何回ありがとうって言ったって足りないよ……。
「じゃ、舟瀬くん後始末よろしく」
ハンカチを受け取った瞬間。
水希にポンと肩を押されて、重心が大きく真横にずれた。