キミの手 キミの体温
昼下がりの公園は良いか悪いか閑散としてて。
とりあえず嗚咽の残るそいつをベンチに座らせて、水希に貰ったペットボトルを差し出した。
「……俺が言ったこと、気に障ったなら謝るよ」
正面に立った俺を見上げる目は恨みがましそうで。
まだ残ってる涙がなんか余計に罪悪感。
俺から目を逸らした彼女は、まだヒンヤリとしたペットボトルを頬に当てる。
そのおかげでクールダウンしたのか、一度大きく息を吐いてからまたこっちを見上げる。
その顔は幾分落ち着いたようにも見えた。
「……さっき言ったことって」
「んっ?」
「実体験?」