キミの手 キミの体温
周助に返す言葉が見つからない。
真っ白で空っぽの頭に沸々と浮かぶのは、“ごめんなさい”っていう謝罪ばかりだ。
一年前。
隣の席になったわたしを好きだって言ってくれた周助の気持ちと優しさに甘えて……半端な気持ちで付き合ったこと。
そしてもう一つ……。
「……よぅっ」
背中越しに聞こえたガラッという音に、視線を上げた周助がにわかに笑みを浮かべて声を掛けた。
反射的に振り返った先には、
「っ……」
昨日の放課後と同じ封筒を持った宝珠が居て……胸がズキズキと痛み始めた。