キミの手 キミの体温
「周助はともかく。舟瀬くんが千愛に連絡してこないくらいだから手こずってるのよ。きっと」
「だったら仕方ないね」
何事も無いならそれにこしたことはないんだけど……。
出掛けだったから白奈ちゃんのことも、ちゃんとは聞いて無いから詳しいことはわからない。
「また溜め息ついてる」
「あっ……ごめんね」
「まったくー。たった一日舟瀬くんに会えなかっただけでしょっ」
呆れ顔の水希がこう言ってわざとらしく肩を竦めて見せた。
無意識のうちに何度となく溜め息を零してたみたい……。