キミの手 キミの体温
そのむせ返りそうな愛情の中に何も言わずにひきこもったのが昨日のこと。
真新しいピンクのベッドに転がった瞳にジワジワと涙が浮かんでくる。
わたしの気持ちを一番わかってくれてると思ってたのに……。
今の宝珠には千愛しか見えてない。
それが寂しく無いって言ったら嘘になるけど……。
あたしがホントにショックだったのは、周助に突き放されたコトだ。
責任を取ってくれるって言ってくれた周助なら、必ずわたしの味方をしてくれるって心のどこかで思ってた。
「あっ! 白奈ちゃん!」
「…………」
一日ぶりに部屋から出て来たあたしに、ママの彼氏が慌ててママを呼びに行く。