キミの手 キミの体温
ちゃんとママの気持ちがわかったよって伝えたら……周助はなんて言ってくれるだろ。
呆れたみたいに小さく溜め息をついて……。
その後、いつもみたいにふっと小さく笑ってくれるかな。
ちょっと困った顔で、でも失恋の責任を取るって言ってくれたコト。
マンションのエントランスで差し延べてくれた手のひらと飛び付いた周助の体温。
全部が優しくて……。
気が付けば大好きになってた。
我が儘で気を引こうとしてたなんて……あたし子どもだ。
責任取ってなんてもう絶対言わない。
今あたしが伝えたいのは一つだけ。
“好きになってもイイですか?”
今度はちゃんとあたしがあたしの責任を取るから。
だから……あたしは周助の傍に居たい。