キミの手 キミの体温
「知恵熱って大きくなっても出るんだ」
「……ただの風邪だって言ってんだろ」
「他人の面倒事に首突っ込んで頭ショートさせて……ホントお人好しだね、アンタって」
ゼリーの入ったコンビニ袋をぶら下げた水希が、熱さまし用のシートを貼った俺をまじまじと見つめながら関心してる。
そんな水希から目を逸らしてベッドの縁に座って、少しけだるい体を抱えていた枕に預けた。
他人の面倒事に首突っ込んで頭ショート……。
あながち間違えてねぇから反論も出来ない。
実際は首だけ突っ込んで結局何も出来ない……ただの要領の悪いヤツだ。