キミの手 キミの体温

「お人好しっていうよりお節介だな」



舟瀬はどうしてる、とか。
白奈のこと何か聞いてないか、とか……。



思う所はあるのに口に出せない。



聞いてどうするってんだよ。

どうせ何も出来ないのに……。



まだ残る微熱が考えをマイナスへマイナスへと追いやっていった。



「確かにアンタはお節介かも」


「わざわざ言わなくて良いって」


「でもさ。お節介があるから上手く噛み合うコトもあるんじゃない」



千愛の背中を押して舟瀬くんのとこに行かせたのとか。



付け加えた水希が目の前にコンビニの袋を突き出した。



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