キミの手 キミの体温
いつか……俺が全部乗り越えて、何からも逃げ出さないくらい強くなったらここに戻ってこよう。
千愛と母さんと過ごした幸せな記憶の中で、千愛との一緒に生きてくって約束を叶える為に。
だから、
「いつかここで一緒に暮らそう」
「……えっ?」
「俺と結婚してください。……一生一緒に居よ」
はにかんで頷いてくれた千愛を力強く抱き締めた。
強くなって千愛を守りたい。
そして一日も早く約束を果たせるように。
月の光の下で絡めた小指に俺はこう強く誓った。