キミの手 キミの体温
一緒に歩いてく未来
あれから一つの季節が過ぎて。
外には温かいな風とピンクの花びらが舞っている。
「あの時……優雅にバラされて良かったのかもな」
「急にどうしたの?」
「あれが無かったら多分、俺達のキョリはまだ縮まって無かった気がする……まぁ、かなりムカついたけど」
屋上に続く階段を並んで上ってたら、不意に宝珠が隣でこんなことを呟いた。
あれから今日まで沢山のことがあった。
宝珠がこんな風にあの話題を口に出来るようになったのは、その中でも一番大きな変化だと思う。