キミの手 キミの体温
それでも、頭の中にはいつも孤独感が付き纏う。
千愛や母さんと過ごした頃の夢を見ては泣いて目覚める。
そんな日も珍しくなかった。
その度に思い出していたのが、千愛と交わした約束。
“千愛。ずっと待ってるよ、約束”
“うん。千愛もずっと宝珠だけ好きって約束する!”
千愛の手と、そこから伝わる体温が蘇る。
千愛にもう一度会いたい。
千愛はきっと今も変わらず、俺を好きで居てくれるはずだから……。
それが俺の存在理由だって、ずっと信じていた。