淡い満月
 
 
「朝ご飯…食べられる?」


目が覚めると辺りは明るくなっていて、ちょうど看護師さんが朝食を運んで来たところだった。


「…………。」

分からない。
私の体は何か食べられるのだろうか。



「じゃあ、何か飲む?」

「はい…。」



朝食には牛乳がついていたけど、私はお茶をもらった。



「喉…渇いてたんだ。」


口に入れるまで気がつかなかった。






「どう?大丈夫そうかな。」

「…あ………。」


急に気分が悪くなったかと思うと、次にしたのは何かが喉まで上がってくる感覚。



「あ、ちょっと待ってて!」


看護師さんは慌てて何かを取りに行ってしまって。



「ゲホッ…ゲホゲホッ…。」


私は間に合わず、その場に全て戻してしまった。
 
 
 
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