淡い満月
体が動かせない私は、体を拭いて服を着せてもらった。
「ごめんなさい…。」
申し訳なさすぎて、情けない。
今の私には体を起こすことさえも自分じゃ出来ない。
うまく寝返りも打てないので、時々ベッドの角度を変えてもらう。
面会時間になると、ベッドの横に誰かがやって来た。
「2人ずつしか入れないって言われてね。」
担任の先生と母。
何を話しかけられても、直接頭には入らなかった。
フィルターみたいなものでさえぎられているみたい。
その後から交代に祖母や教頭先生が入ってきたけど、みんな管だらけの私を見て言葉を失っていた。