僕のカノジョ取扱説明書~草食系男子の憂鬱~
「昔ね、男の人絡みで嫌なことがあって、ちょっと……苦手になっちゃった」










「ぼ…僕もなんだ……」








「え?」









「僕も……女の子が苦手で……、あッ!!いやッ、女の子と話すのが苦手で……」



口をもごもごさせながらこもった声で話す僕を、井田ユリはじっと見つめていた。



「今日も…自分を変えたいってそんな気持ちで来たのに……なんか全然できないな、て、そんなに変わることって簡単じゃないんだな、て…改めて分かった……」






恥ずかしい……






僕…何言ってんだろ……。女の子に……、よりによって気になってた子に、合コンの目的まで話すなんて……。





もう……いいや。どうせ頑張っても変われなかったのは事実だった。ここで嫌われようが………











そのとき、膝の上の僕の手に、急に温かい何かが触れた。

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