21時までの・・・
桃子は彼氏でなくても
ボーイフレドでもいいから
彼と知り合いになりたいと思っていた。
そんな桃子に友理奈は
《でもなぁー なんか
どこかで見たことあるんだよなー》
友理奈の顔を見上げた桃子。
右人差し指をコメカミにあて
思い出そうとする友理奈、
左手はバッグを抱えている。
その姿を見た桃子は
友理奈が女神に見え思わず
『じっ、自由の女神! ???』
友理奈は桃子に
微かな光りを与えたが
その姿は、どう見ても
[自由の女神]であった。
《なによそれ、そうですよ、
私はいつもおっきいですよ!》
桃子は笑いながら
『ごめん ごめん』
だけど[自由の女神]が
あまりにも的確だったのが
可笑しかった桃子。
《あ〜 ばかにしてる》
『してないよ絶対!』
否定しようとするが
顔は完全に笑っている。
こんなやり取りをした為二人とも
彼の事は頭から消えていた。
二人は周りが見るほど大きな声で騒いで
駅まで、25分程の道のりを歩いた。
桃子の家を過ぎたが
友理奈を駅まで送った。
見た目、逆の方がしっくりくる。
そんな二人だった。