怪盗プリンセス
*3*
『空かずの箱』を盗み損ねたプリンセスは、代わりに持って来た封筒の中身を飛行船の中で、サクラ、ジューンと読んでいた。
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
怪盗プリンセス様へ
来週、我々主催の『太平洋遊覧の旅〜1ヶ月間〜』が行われます。入船券を二枚同封致しましたので、是非ともジューンといらして下さい。尚、『空かずの箱』は我々が預かっています。
世界暗殺者協会
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
【行くんですか?】
サクラが、微かな怒気を含んだ声で言った。
「行くよ。獲物を横取りにされたままなのは、私のプライドが許さないからね。」
【ジューンは?】
「それは、ジューンが決める事よ。――ジューン、今回は今まで以上に危険が伴うわ。どうする?」
プリンセスが、真っ直ぐジューンを見つめて言った。
「行きます。」
ジューンが、真っ直ぐプリンセスを見つめ返して言う。
「分かったわ。1つだけ約束があるわ。何かあったら、自分の命を守ることを最優先しなさい。」
「分かりました。」
ジューンが、頷く。
【プリンセス、本気ですか?】
サクラが、怒気を含んだ声を上げた。
「本気よ。ジューンは、連れていくわ。」
プリンセスが、サクラを睨み付ける。
「決定権は、ジューンにあるわ。私達が決めることじゃない。」
サクラが、黙り込む。
【分かりました。】
暫くして、サクラは諦めたように言うと、部屋を出て行った。
_
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
怪盗プリンセス様へ
来週、我々主催の『太平洋遊覧の旅〜1ヶ月間〜』が行われます。入船券を二枚同封致しましたので、是非ともジューンといらして下さい。尚、『空かずの箱』は我々が預かっています。
世界暗殺者協会
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
【行くんですか?】
サクラが、微かな怒気を含んだ声で言った。
「行くよ。獲物を横取りにされたままなのは、私のプライドが許さないからね。」
【ジューンは?】
「それは、ジューンが決める事よ。――ジューン、今回は今まで以上に危険が伴うわ。どうする?」
プリンセスが、真っ直ぐジューンを見つめて言った。
「行きます。」
ジューンが、真っ直ぐプリンセスを見つめ返して言う。
「分かったわ。1つだけ約束があるわ。何かあったら、自分の命を守ることを最優先しなさい。」
「分かりました。」
ジューンが、頷く。
【プリンセス、本気ですか?】
サクラが、怒気を含んだ声を上げた。
「本気よ。ジューンは、連れていくわ。」
プリンセスが、サクラを睨み付ける。
「決定権は、ジューンにあるわ。私達が決めることじゃない。」
サクラが、黙り込む。
【分かりました。】
暫くして、サクラは諦めたように言うと、部屋を出て行った。
_