怪盗プリンセス
サクラとジューンが、出て行った部屋では、プリンセスが1人涙を流していた。




消毒薬を持って来たサクラは、それを見て、気付かない振りをして、そっと部屋を出て行った。






「サクラさん、プリンセスはどうしたんですか?」

ジューンの言葉に、サクラは困った顔をする。


【私には、分かりませんよ。】


「………」

【心配なら、行ってあげたらどうですか?】

ジューンが、頷きプリンセスのいる部屋に入って行く。





「プリンセス………」

ジューンは、泣いているプリンセスの前で立ち尽くしてしまった。

「ジューン……」

プリンセスが、ジューンを抱き寄せる。

「プリンセス、何があったんですか?」

ジューンが、心配そうに言った。

「……そうね。ジューンになら、私の過去を話してもいいかな。」

プリンセスが、微かに微笑んだ。




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