とんでも腐敵☆パートナー
 あたしはあんぐり口を開ける。
 
 デートのセッティングって……それだって冗談じゃない!
 
「お断りします」
 
 きっぱりと言い切るあたしの前に、すっと伸び上がる一本の指。
 
「一万円」
 
 ぴくっ
 
 い、いちまんえん……。
 
「あ、あのですね。あたしに友達を売れって」
 
「二万円」
 
 指が二本に増えた。
 
 じゅる。
 
「お金で釣られる程安い友情じゃ」
 
 まだも抵抗するあたしの前で、更に指は増え。
 
「三万円」
 
 
 さんまんえ――――ん!!
 
 
「協力しましょう」
 
 気付けば高地さんの手を取り、言っていた。
 
「安い友情だな……」
 
 うるさいよ、朽木さん。
 
 
 
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