とんでも腐敵☆パートナー
「心配した?」
 
 顔を上げ、ニッと笑って言う悪戯小僧。
 
 次の瞬間、祥子の顔がさっと赤くなった。
 
 
「こんの軟派おとこぉぉ~~~~っっ!!」
 
 
 どかっ ばきっ どこっ
 
 ………………あーあ……。
 
 今度こそずたぼろの残骸と化す高地さん。
 
 その生ゴミを置いて、祥子はドスドスと足を踏み鳴らしながら歩き去ってしまった。
 
 
 デートは失敗ですな……。
 
 だが驚異的な早さで回復した高地さん。がばっと身を起こし、
 
「あっ! 祥子ちゃん、ゲーセンがある! ちょっと寄って行こうよ!」
 
 大きな声でそう言うと、前方にあるゲームセンターを指差し、先行く祥子を呼び止めた。
 
 まだデート続ける気だよこのヒト。
 
「もうアンタとはどこにも寄らんわっ!」
 
 鼻息も荒く振り返って怒鳴る祥子をものともせず、高地さんはさっさとゲーセンの中に入って行ってしまう。
 
「ちょっと……!」
 
 祥子は一瞬迷った顔をして。
 
「~~~~あ~~もうっ!」
 
 結局高地さんを追うことに決めたようだ。
 
 踵を返してゲーセンの場所に戻ると、入り口のところでまた僅かな躊躇いを見せた後、意を決したように足高に踏み込んで行った。
 
 
「ほほぉ~……」
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