とんでも腐敵☆パートナー
「ニャ――――――ッ!!」
 
 
 突然背後の茂みから現れた、不機嫌猫の乱入により、その先の展開は阻まれた。
 
 
「わっ!! な、なんだっ!?」
 
 
 視界を遮られた高地さんが慌てて立ち上がる。猫ががっしりと顔面に貼りついてきたのだ。
 
 その状況を作ったのはもちろんあたし。
 
「なんだよこれっ! ね、ねこぉっ!?」
 
 顔から猫を引っぺがし、素っ頓狂な叫びをあげる。次の瞬間、昼寝を邪魔された不機嫌猫の怒りが爆発した。
 
「フギャ――――ッ!!」
 
 シャシャシャシャシャッ!!
 
 超必殺。ネコ爪バッテン斬り!
 
 
「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 
 
 ふ……耳に心地良い大絶叫……。
 
 猫はスタッと着地すると気が済んだのか、人間なら「ぺっ」と唾を吐き捨てるような仕草で、振り返って「ニャッ」と一瞥し、
 
「ニャニャニャンニャ。(訳:今日はこのくらいで勘弁しといてやらぁ)」
 
 とやけに人間臭いセリフを言い残して去って行ったのだった……。
   
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