とんでも腐敵☆パートナー
「うっひゃぁーっ! 綺麗だね、祥子ちゃん!」
高地さんが木の手摺に飛びついて言う。
階段を登りきった先はまた緩やかな下りの斜面となり、行き当たりは開けた展望台になっていた。
「そうね……いい眺めね」
祥子もゆっくり下りながら、景観に目を向け柔らかな声音で言った。
こんなに景色が綺麗な場所があったなんて。そっか。ここは展望台になってるんだ。
実はこの公園、初めて来たので知らなかった。
「風も気持ちいいね」
隣に立つ拝島さんがいつもの穏やかな笑みを浮かべてあたしを見た。
うん、気持ちいい。
海から吹く風に、秋の柔らかい冷たさが混ざり合って頬を撫でていく。
もっとこのままこの壮大な景色に浸っていたい。だけど二人に見つかるかもしれないので、あたしと拝島さんは道の端に連なる大きな岩の影にささっと移動した。
そして、手摺にもたれつつ、じっと景色に見入る二人と、二人が溶け込んでいく美しい世界にしばし見惚れたのだった。
「祥子ちゃん……」
どれだけ時間が経ったのか。多分ものの数分なんだけど、すごく長い間見惚れてたような気になってた時、不意に高地さんが口を開いた。
真剣な眼差しを祥子に向ける。
「俺……」
「ちょっと。無粋な顔をこっちに向けないで」
がくっ
肩すかしを食らわすようなその発言に高地さんの肩が下がる。
高地さんが木の手摺に飛びついて言う。
階段を登りきった先はまた緩やかな下りの斜面となり、行き当たりは開けた展望台になっていた。
「そうね……いい眺めね」
祥子もゆっくり下りながら、景観に目を向け柔らかな声音で言った。
こんなに景色が綺麗な場所があったなんて。そっか。ここは展望台になってるんだ。
実はこの公園、初めて来たので知らなかった。
「風も気持ちいいね」
隣に立つ拝島さんがいつもの穏やかな笑みを浮かべてあたしを見た。
うん、気持ちいい。
海から吹く風に、秋の柔らかい冷たさが混ざり合って頬を撫でていく。
もっとこのままこの壮大な景色に浸っていたい。だけど二人に見つかるかもしれないので、あたしと拝島さんは道の端に連なる大きな岩の影にささっと移動した。
そして、手摺にもたれつつ、じっと景色に見入る二人と、二人が溶け込んでいく美しい世界にしばし見惚れたのだった。
「祥子ちゃん……」
どれだけ時間が経ったのか。多分ものの数分なんだけど、すごく長い間見惚れてたような気になってた時、不意に高地さんが口を開いた。
真剣な眼差しを祥子に向ける。
「俺……」
「ちょっと。無粋な顔をこっちに向けないで」
がくっ
肩すかしを食らわすようなその発言に高地さんの肩が下がる。