とんでも腐敵☆パートナー
「先輩、突然ごめんなさい。でも僕、どうしても――」
震えながら尻すぼみになる声に、かけるべき無情な言葉も喉元で消え失せてしまう。
「……とりあえず入れ」
本当ならここで追い返すべきなのだろう。だが俺にはできなかった。負い目が言葉の棘を抜き去ってしまっていた。
「入っても……いいんですか?」
「駄目だと言えば大人しく帰るのか?」
「う、ううん。帰れませんっ。……お、お邪魔します」
おずおずと部屋に入って来る様子はグリコとは真逆で、その落差に可笑しさすら込みあげてくる。予想とは180度違う訪問者だ。
「えっと……そのフライパンは?」
章が俺の手の中にある物に気付いて訊いてきた。
「厄除けだ。気にするな」
正確には悪魔祓いのアイテムだが。
震えながら尻すぼみになる声に、かけるべき無情な言葉も喉元で消え失せてしまう。
「……とりあえず入れ」
本当ならここで追い返すべきなのだろう。だが俺にはできなかった。負い目が言葉の棘を抜き去ってしまっていた。
「入っても……いいんですか?」
「駄目だと言えば大人しく帰るのか?」
「う、ううん。帰れませんっ。……お、お邪魔します」
おずおずと部屋に入って来る様子はグリコとは真逆で、その落差に可笑しさすら込みあげてくる。予想とは180度違う訪問者だ。
「えっと……そのフライパンは?」
章が俺の手の中にある物に気付いて訊いてきた。
「厄除けだ。気にするな」
正確には悪魔祓いのアイテムだが。