とんでも腐敵☆パートナー
初めて章と会ったのは、いつなのか分からない。
章は当時から俺をよく見てたそうなのだが、俺の記憶に残る人物ではなかった。
中学時代――俺の人生最悪の三年間は、人との関わりを希薄にさせた。覚えてる顔などないに等しい。
だから去年の秋、突然「先輩!」と声をかけられた時も、正直胡散臭いと思った。
だが中学時代の一年後輩だと言われ、当時の学校の様子や俺のことを聞かされると、確かに後輩らしいということは疑いようもなく、拒絶する理由もなかったので纏わりついてくるにまかせて数ヶ月が過ぎた。
深い関係になってしまったのは、完全なる手違いだった。
理由は嫌というほど分かっているのだが……拝島に、どことなく似ていたからだ。
風になびく柔らかな髪がだろうか。
温もりを滲ませる優しい瞳がだろうか。
はっきりとは分からない。
だがやはり拝島とは違う。それは体を重ねるごとに痛感した。
思い知った。
だから昨日、意を決して電話で伝えたのだ。
「もう会わない」と――――
章は当時から俺をよく見てたそうなのだが、俺の記憶に残る人物ではなかった。
中学時代――俺の人生最悪の三年間は、人との関わりを希薄にさせた。覚えてる顔などないに等しい。
だから去年の秋、突然「先輩!」と声をかけられた時も、正直胡散臭いと思った。
だが中学時代の一年後輩だと言われ、当時の学校の様子や俺のことを聞かされると、確かに後輩らしいということは疑いようもなく、拒絶する理由もなかったので纏わりついてくるにまかせて数ヶ月が過ぎた。
深い関係になってしまったのは、完全なる手違いだった。
理由は嫌というほど分かっているのだが……拝島に、どことなく似ていたからだ。
風になびく柔らかな髪がだろうか。
温もりを滲ませる優しい瞳がだろうか。
はっきりとは分からない。
だがやはり拝島とは違う。それは体を重ねるごとに痛感した。
思い知った。
だから昨日、意を決して電話で伝えたのだ。
「もう会わない」と――――